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2025/01/25 00:22
台湾茶を詳しく知る#1は発酵度合いについてです。

台湾茶の発酵度合いによる分類とその特徴
台湾茶は発酵度合いによって基本的に6つのカテゴリーに分類されます。それぞれの発酵度合いが茶葉の風味、香り、色、口当たりに大きな影響を与え、独自の個性を生み出しています。
この記事では、発酵とは何か、各発酵度合いでの特徴、そして製茶工程について具体例を交えながら解説します。
① 発酵とは?
発酵とは、茶葉内の酸化酵素がポリフェノールを酸化させる化学反応のことを指します。このプロセスにより、茶葉の色、香り、味わいが変化します。
発酵度が低いほど茶葉本来のフレッシュな風味が残り、発酵度が高いほど複雑で深い味わいが生まれます。
② 発酵度合いによる台湾茶の分類
不発酵茶(緑茶)
代表的な茶:龍井茶、碧螺春茶特徴:発酵度0%。
茶葉は摘み取った直後に加熱処理(殺青)され、酵素の働きを止めることで酸化を防ぎます。
これにより、鮮やかな緑色と爽やかな香り、すっきりとした渋みが特徴です。
龍井茶は平たい形状で、窯で炒ることで栗のような香ばしさが生まれます。
碧螺春茶は巻き込まれた形状とフローラルな香りが魅力です。
台湾緑茶の製造工程については台湾茶を詳しく知る#3【台湾緑茶の製造工程】をご覧ください。
軽発酵茶(烏龍茶)
代表的な茶:金萱茶、文山包種茶、鉄観音茶、阿里山茶、凍頂烏龍茶特徴:発酵度10〜30%。
部分的に発酵させることで、緑茶の爽やかさと紅茶のコクのバランスが取れています。
香りは花や果実を思わせるフレッシュな香りが特徴です。
文山包種茶は華やかなジャスミンのような香り、金萱茶はミルキーな甘みが特徴。
凍頂烏龍茶は軽い焙煎で、蜂蜜のような甘さを持つ芳醇な香りが際立ちます。
台湾烏龍茶の製造工程については台湾茶を詳しく知る#4【台湾烏龍茶の製造工程】をご覧ください。
中発酵茶(烏龍茶)
代表的な茶:小種烏龍茶特徴:発酵度40〜60%。花の香りと果実のような甘み、しっかりとしたコクが特徴です。
香りと味のバランスが取れた茶葉です。
小種烏龍茶は焙煎が強めで、ナッツやキャラメルのような香ばしさが広がります。
台湾烏龍茶の製造工程については台湾茶を詳しく知る#4【台湾烏龍茶の製造工程】をご覧ください。
重発酵茶(烏龍茶)
代表的な茶:東方美人茶、紅烏龍茶特徴:発酵度60〜80%。
濃厚な甘みとフルーティーな香り、深い赤みを帯びた水色が特徴です。
東方美人茶は特有の甘い香りと、熟した果実のような風味が魅力です。
紅烏龍茶は紅茶に近い濃厚さと烏龍茶のまろやかさを併せ持ちます。
台湾烏龍茶の製造工程については台湾茶を詳しく知る#4【台湾烏龍茶の製造工程】をご覧ください。
全発酵茶(紅茶)
代表的な茶:紅玉紅茶、蜜香紅茶特徴:発酵度100%。
濃厚なコクと豊かな香り、鮮やかな赤褐色が特徴です。
渋みが少なく、甘みが際立ちます。
紅玉紅茶はミントやシナモンのようなスパイシーな香り、蜜香紅茶は名前の通り蜂蜜のような甘い香りが特徴です。
台湾紅茶の製造工程については台湾茶を詳しく知る#5【台湾烏龍茶の製造工程】をご覧ください。
後発酵茶(黒茶)
代表的な茶:プーアル茶特徴:発酵度100%以上(微生物による後発酵)。
長期間の熟成を経て、独特の熟成香と深い味わいが生まれます。
プーアル茶は土や木、革のような深みのある香りが特徴で、長期保存によって風味がさらに豊かになります。
③台湾茶の製造工程と発酵のプロセス
台湾茶の製造工程。摘採(てきさい) - 茶葉を手摘みまたは機械で収穫します。
萎凋(いちょう) - 茶葉を日光や室内で乾燥させ、水分を減らし柔らかくします。
撹拌(かくはん)・揺青(ようせい) - 茶葉を軽く揉んで細胞を破壊し、酸化酵素を活性化させ発酵を促進します。
殺青(さっせい) - 熱を加えて発酵を止めます。不発酵茶ではこの工程が早い段階で行われます。
揉捻(じゅうねん) - 茶葉を丸めて形を整え、香りと味を引き出します。
乾燥(かんそう) - 最終的に茶葉の水分を取り除き、保存性を高めます。
焙煎(ばいせん) - 必要に応じて茶葉を焙煎し、香ばしさや風味の奥行きを加えます。
台湾茶の魅力は、発酵度合いによる多様な風味と香りにあります。
発酵度の違いによって、爽やかな緑茶から深みのある後発酵茶まで、幅広い味わいが楽しめます。
製茶工程の中で発酵をどのようにコントロールするかが、茶師の腕の見せ所となるのです。
台湾茶の奥深い世界を、ぜひその違いを感じながら味わっていただけると幸いです。